月別アーカイブ: 2016年11月

この世界の片隅で

この世界の片隅に千歳に続いて二度目ですが見てきまして。
パンフは売り切れ。12月初めごろには入荷するそうで。

戦時下をネタにした映画はジブリの「火垂るの墓」や「はだしのゲン」など、悲劇的な演出や結末が描かれている作品は多いが、この作品も実は戦中の出来事の中で、主人公のすずさんという「普通の人」がどう生きたのかを淡々と、描かれている。
物資が配給制になって食べたいものが食べられなくなった時には、野草を代用食として試してみたり、好奇心を持ってそれなりに楽しんだり、悩んだり、考えたり、時々アチャーとなったり、そんな割と明るい日常が一変するポイントは、軍港のある呉での空襲が激しくなるころ、一つの悲劇が起こってしまってから。
どんなに困難な状況になっても、悲劇に見舞われても、明日は続く。
大事なものを全て失ってしまったすずさんが終戦で嘆く様は、心を打つものがある。

ただその後も、生き残った妹と明るく接していたり、世界の片隅で自分を見つけてくれた夫の周作に感謝したり、戦災孤児の少女を養う決断をしたり、芯は強い。たぶん、今もどこかで生きていそう。
昨今、殺伐とした事が多い日本にあって、ひと時、ほっこりさせてくれるいい映画だと思う。

長いEDクレジットで展開されるのは、戦災孤児の少女のその後、そしてサブエピソードであるリンさんの生い立ちが描かれているので、終わるまで席を立つのは厳禁である。

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この作品に対する評価は、10点中9点

オーディンスフィア レイヴスラシル

オーディンスフィア レイヴスラシル古くはSS「プリンセスクラウン」、最近ですとPS3/PSVitaの「ドラゴンズクラウン」で知名度が上がったヴァニラウェアの新作。厚塗りの絵画の世界で5人の主人公が戦うファンタジーアクションRPGのリメイク(公式では「リ・クリエイト」)版。PS2版はやったことはありません。

グラフィックがHD化されより緻密になっているだけでなく、PS2版と比較してゲーム性に大改良を加えられており殆どアクション(とあるキャラの一部ではシューティング)ゲームと化しておりました。
難度も調整できつつも、アイテム使ってごり押しも可能なので、腐りきった老骨の腕でも楽しめるものになっておりました。5人いる主人公は夫々癖が違い、慣れるのにやや時間がかかる一方で、同じ世界を何度も行き来する感覚もあって、やや飽きやすいところもありました。また、時間軸も微妙にバラバラなので、ワルキューレ以外の主人公単体のエピソードとしてはつながりが悪くて解りづらい、一部エピソードではボス戦で勝利しても負けパターンとか納得がいかないエピソードもあります。

1週目終わると主人公のレベルはそのままに、難度の上がる2週目が遊べたり、ボス戦ラッシュモードがあったりと楽しいゲームであると同時に、デモも抜かりがなく、まるで劇を鑑賞しているかのうような2Dの動きで非常に綺麗。ちゃんと、PS2の仕様で遊ぶこともできるし、トロフィーの難度も割と低め。

付属するマニュアルは薄っぺらですが、本気版がゲーム内で鑑賞できます。
しばらくは遊べそうです。

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この作品に対する評価は、10点中9点

Playstation 4 Pro

PS4Proヨドバシ.comで注文しましたが、発売日に届きました。
現存する中では8台目、ファミコン時代からすると11台目のゲーム機です。
Amazonでは予約枠が中々取れず、10月ごろに時々ヨドバシ.comでキャンセル枠が出ていたらしく、うまく注文することができました。
同時にこんなのが発売決定になってどうしようか悩みましたが・・・およそ10か月ほど前に、

オーディンスフィア レイヴスラシルこれを買っていたので、さほど揺るぎませんでした。やっと遊べます。(笑)
間を置かずに本体を購入する予定ではあったのですが、上位版(当時は「NEO」とか呼ばれていた)の噂があったので買い控えていました。

PS4Pro早速設置。台座はないですが、特に倒れそうな感じはなさそう。
質感は、全体的には初代PS4の方がよかった感じはしますが、タッチボタンは不評だったのでよかったかと。ただ、PS4Proの方はずいぶんと細く長くなってLEDとイジェクトボタンと一体化されており、少々おもちゃ感はありますね。

歴代PS歴代PS。PS1は持っておりませんでしたが、PS4Proが思った以上に大きめ。

今後はPS4関係も話題として取り上げていく予定です。

新千歳空港国際アニメーション映画祭2016(2)

トピックス

img_0897ゲストが来場すると色紙と撮られたチェキと一緒に展示されるコーナがあるのですが、これは製作者心をくすぐられますね。自分が展示されるような機会はあるのだろうかね~。

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宿泊対策

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千歳でのお祭りのため、さすがに札幌から通いは厳しいので今回は映画館の向かいにある新千歳空港温泉を利用することにしました。空港内なので宿泊には一定の制限があるのですが、ここは何といってもその安さ。朝食付きで3000円(諸税込み)で泊まることができます。初体験ではありましたが、そこで感じたことを列挙しますので、気になった方はチェックして頂けると。

  • 館内は思った以上に広い。マッサージやあかすりなどオプションは高いけど豊富。お茶や水・コーヒは飲み放題。女性は浴衣の柄が選び放題。一方、男性は甚平か浴衣のどちらか。
  • 温泉は「ナトリウム塩化物泉」。濁りのない黒い温泉です。ちょっと温めで底も浅め。露天があるので、雪の中の露天は乙なものでしたが、吹き曝しなので湯気が籠って周りが見えない時も。w
  • シャンプー・リンス・髭そり・フェイスタオルなどの備品は使い放題。サウナなどもあります。
  • ロッカーはちょっと狭い。大型荷物はクロークで預かる仕組み。
  • 夜10時からはBARタイムでお夜食が500円から食べられる。凝ったものは少ないけどアルコール類もそこそこ豊富。朝3時までやっているのがいいね。入館時に渡されるブレスレット型のカギにバーコードがあり、料金はまとめることができる。
  • リラックスルームは足が延ばせる椅子風のベット。倒すこともできるけど結構固め。タオルケットが1枚利用できるが朝はちょっと寒いかも? 備え付けの19インチのテレビと、場所によってはLED照明器(結構故障したり、ない処も多い)がついている。簡易ロッカー類はないので手荷物防衛は細心の注意を払う必要があります。
  • 19インチテレビは後部端子が開放されているので、GoogleCastやHDMI機器の接続が可能。USB端子もあります。地上波のほか、BS・CSも見放題。無料期間であればAT-Xも見れます。w
  • いびき対策は必要。気になる人は辛いかも。
  • 100V電源は周囲にないので充電には一定の制限があります。モバイルバッテリーはあったほうがいいかも。
  • コインランドリーはなし。空港内にもないんだよね・・・。
  • 館内にWi-Fiがあります。ネット環境に問題ありません。
  • 支払いは入館料1500円をカウンターで支払って利用。帰り際残りの清算を行うシステム。

何年かぶりに足を延ばして入るお風呂は気持ちよかったなぁ。来年もお祭りがあれば利用したいですね。

新千歳空港国際アニメーション映画祭2016

新千歳空港国際アニメーション映画祭2016今年で3度目となるこの映画祭ですが、今年は別な角度で関わりたく、なんとボランティア(2次応募枠)で参加するに至りました。切っ掛けは丁度自身の制作能力に限界が見えていて、かなりの部分でやる気を失っていたからです。今でも相変わらずアニメは好きですが、望んでもこの業界に入ることができなかった自分になに何ができるのか、考え直す切っ掛けにしてみたかったのです。
とはいえ、参加枠は少なく、4日午後と5日午後の2回。他はフリーだったので、向かいの温泉に泊まり込みしつつ映画三昧の4日間を過ごしました。

1日目

爆音上映「パプリカ」
2006年制作の今は亡き今敏監督映画。夢と現実がぐちゃぐちゃに酔っていく展開をライヴスピーカで演出。以前のAKIRAではただの爆音上映でだった記憶がありますが、音の解像度は上がり、セリフ回りもきちんと聞こえるように進化(噂によると施設の電源容量も改良されたとか・・・)。酔っていく感は半端ありません。ただ、座席がにステージ右端側だったので左側の音が聞こえにくく、音場的には最悪の場所でした。。。
折角の今敏監督作品でしたが特に紹介がなかったのが残念ですね。道内出身者なのに。

この世界の片隅に(先行上映)
クラウドファンディングで資金集めを行ったり、主人公すず役をのんが担当した事でも有名な新作映画。12日公開に先駆けて上映。口コミからロングラン上映となった「マイマイ新子と千年の魔法」の片渕監督。
戦前~戦後の広島・呉を舞台に嫁いできた主人公すずの生き様を描いており、妄想癖があって絵を描くのが好きで何事もマイペースなすずさんが体験した「戦争」を柔らかなタッチで表現されていました。
戦争ものではあるものの、あくまで「普通の人が体験したあの日の日常」を描いていて、全体的に「朝の連続アニメ小説」を見ている感じ。
声は思った以上にハマっており、すずさんの性格にぴったり。「まんが日本昔話」のナレーションでも聞いてみたいレベルで驚きました。本上映が始まったらもう一度見に行く予定。

片淵監督インタビュー上映の後、片淵監督のインタビューが行われ、記者に紛れて質問投げてきました。
「クラウファウンディングで資金を集める作品が増えているが監督として思うところはあるか?」という質問に対し、あまりの大きさに驚いていた様子。資金集めの方法として今後も増えていくのではと。

北海道現代アニメーション総進撃!
満員のため見に行けず。。。。

開会式

開会式関係者だけの会ですが、ギリギリでなんとか潜り込みました。
このあと直でインターナショナルコンペディション1に続くのですが、投票券がもらえなかったので投票できませんでした。

爆音上映「KING OF PRIZM」
札幌でもディノスシネマズでロングラン上映が行われたものの、見に行く機会がなかったので興味本位で見ました。サイリウムを持って、セリフに合わせてすかさず返すプロファンが多くて恥ずかしかった。。。けども、爆音上映に相応しいコンテンツかもしれませんな~。

2日目

マイマイ新子と千年の魔法
配給宣伝が殆ど行われず、マイナーなまま上映が終わってしまったけども、後になってネット等を通じて評価が広まり、結果的に1年以上に及ぶロングランになった奇跡の作品。「マイマイ」は旋毛の意味。
当時タイミング悪く見逃していてやっと見ることができましたが。。。今は失わてしまった子供の頃の中二病感というか、はちきれんばかりの想像力を持っていた時代を懐かく思いました。前田先生の批評がかなり的を得ていますね。主婦層に受けるわけだ・・・。

ぬQのニュ~論
ボラ活動の合間に見ました。今回のメインイラストを制作した方ですが、端的に表現するといい意味で「超ド天然」。想像力の赴くままのホームページ風スライドを見ながら過去の作品解説をする会でしたが、大人になっても子供心を忘れず、しかもちゃんと仕事になっている事に、ちょっと恨めしさを感じざるを得ませんでした。

3日目

日本アニメーション映画クラシックス
東京国立近代美術館フィルムセンターが進めている、1930年代の日本の初期アニメーション作品をアーカイブ化するプロジェクトの先行蔵出し上映会。生まれていない時代ですが、今は禁じ手となっている四肢切断表現とか平気でやっていたり、どこかすごく懐かしさあふれる映像群でした。来年の正式開設が楽しみです。

感触を確かめる作業
国際審査員も務める水尻自子氏解説の会。感触(特に柔らかさ)を映像化する事にこだわり続けている作品ばかり。名前にある「尻」のコンプレックスから始まった映像表現で、質問の時に「人である部分は己のコンプレックスなのか」と聞いたところ、「柔らかさを表現する”センサー”の行きつくところが、たまたま”人”だった」というところで、ある意味健全な方でした。お寿司も大好きなんだそう。

悲しみのベラドンナ
ボラ活動中だったので殆ど見れませんでした・・・。

「日本アニメ(ーター)、見本市」&吉浦監督トークショー
今回の目的の1つ・・・でしたが、ボラ活動中だったので「パトレイバーREBOOT」を含む一部の作品は見れず、監督のトークショーのみ拝見しました。
まさか本編の最後にパトレイバー上映するとは思いませんでした。
元々担当場所ではなかったのですが、時間より早く行列が形成されてしまったため現場が混乱。自分の独断で2列行列形成を指示したり、後から来たディレクターとともに行列整理したり、「俺仕事した」感のある時間でした。トークショーの詳細はこちら
女性が片隅に座り込んで必死に記事を作りつつ、カメラマンが私の視線に割り込んでパシパシとっていました。これが一瞬で記事になるんですね~。

日本アニメーション学会 秋の研究集会@新千歳
途中からの閲覧ですが、正直言うと、つまらなかったです。
アニメーションというものが「映像表現のひとつ」ととらえるのか、「静止画から生まれた新たな表現手段」ととらえるのか、よくわかりませんね、学者という種族の考えることは。。。

『実写動画からアニメーションらしい動きを自動生成する手法について』
256色に減色して30fpsを24fpsにするためのコマを間引きするという事の発表。
アプローチ的に何かおかしいです。最初からGIFアニメにすればいいだけじゃん?と思いました。

『糸のない人形~アニメーションの神秘主義言説への批評』
思わず半分眠ってしまったためノーコメント。

『モノガタリ考(2)』
武蔵野美術大学でのワークショップで制作された作品「太陽のない日」の上映。作品自体は割と面白かったです。制作スタイルも監督をはじめとしたトップダウン形式ではなく、同一目線で打ち合わせを積み重ねて制作されたんだとか。

『未完のプロジェクトとしてのアニメーション学あるいはアニメーション学会』
適度に端折りすぎて何が言いたいのか不明でした。。。少なくとも、IT業界におけるCEDECのような技術者交流には期待は持てなさそう。「ポケモンショック」の話題とか引き合いに出していて、少なくとも10年遅れてそう。

4日目

Battle of Surabaya
今回の大収穫作。インドネシアで制作された「インドネシア独立戦争」を題材とした長編アニメ。終戦直後の1945年11月に発生したインドネシアとイギリスとの間の戦争「スラバヤの戦い」が起こるまでの数か月間、伝令として活躍する少年「ムサ」の物語。副題は「戦争に栄光はない」。
ジブリ映画をかなり意識したんだとか。冒頭は「ヒロシマ」から始まり、ヒロインが裏の組織に関わっていたり、エンディングの演出には影響の大きさを感じました。旧日本軍が駐留していた場所でもあったので、日本人も登場しますが、史実の中に何故か忍者部隊?が出てきたりとトンデモ展開がそこそこあるけども、ファンタジーだと思えばそれなりに楽しめました。悪くない。
詳しい内容は→じゃかるた新聞

April and the Extraordinary World
今回の大収穫作その2。蒸気機関が発達した世界で展開されるフランス・ベルギー・カナダ合作のスチームパンク・アクションアニメ。キャラは日本受けしずらいところはあるものの、科学者の「性」をダークに描いている処がいいですね。くわしくはこちら
ちなみに、吉浦監督が自分の横で素で鑑賞しており、

吉浦監督のサインサインを頂くことに成功しました。監督ありがとうございます。
今後もパトレイバー上映機会はあるらしいので、楽しみにしたいです。
監督は実は札幌出身なんだそう。こういう交流タイミングがたくさんあるといいなぁ。

アジアンショーケース
半分寝てましたのでノーコメント。

授与式・閉会式
閉会式
これまた関係者だけの会ですが、なんとか潜り込みました。
各賞をいただいた方々、おめでとうございました。

総論

それなりに楽しめました。先行上映あり、新しい発見もあり、裏側も垣間見れたり、監督のサインがもらえたり、収穫は多かったです。

が、結果的に「国際アニメーション映画祭」のメインコンテンツともいえるコンペディション作品はほとんど見ておらず、本来添え物であるはずの「爆音上映」「特別上映+インタビュー」がメインを負かす勢いで散りばめられていたために、本来の目的を見失ってしまった感のあるお祭りのように思います。
楽しめたからいいんですけど、将来が心配な部分もあります。

あと、行列形成の時点で満席が多く出てしまっているので、別に対策が必要ではないかと。
特に、北海道現代アニメーション総進撃!や北海道をアピールできそうなコンテンツが1度きり上映というのはもったいないかと。ゲストなしverでもあればよいと思いますし、本来の趣旨や会場キャパに合わせたプログラム対策が求められてきそうです。

満席上映が多いので、ボラ特権は「殆どない」と思ってよいでしょう。
立ち見可能とはいえ、各シアターの袖部分は狭いので見れる場所はかなり限られますし、非番時でもその影響は受けてしまいます。当てにせず全期間パスを購入して正解でした。

・・・あと、閉会式の不意な「関係者集まっての写真撮影」は前もって教えてほしかったなぁ。
まるで最終日だけの特権じゃないか・・・。

(つづく)