Category Archives: レポート

VTuber活用まるわかりセミナーin札幌

VTuber再考

ここ数年、「VTuber」なるものが流行っている。
有名なのは、昨年からBSで番組を持った「キズナアイ」やポータブルオーディオのアンパサダーに就任した「電脳少女シロ」など、企業広告展開やYoutube等で独自の番組を展開し、人気を博している。一方で個人でゲームプレイなど行っているキャラもおり、現時点で6000名存在しているというVTuberだが、既に飽和状態だったり淘汰の時代を迎えつつあるような話の中で、何ができるのかできないのか、丁度札幌でイベントがあるとのことで、ちょっと見極めようと参加することにした。

場所はアスティ45の16階。レンタル会議室の一角だった。
Peatixでの事前予約だったのだが、講義机はなく、デモ機材の関係で座席は狭目。辺りを見回すと、平日ということもあり背広組が多かった。年代はざっくり20~30歳台ぐらい。VIVE JAPANの代表も来ていたそうで、割と盛り上がりそうな予感があったが、勝手に期待しすぎたのか、正直残念だった。

講演概要と感想

VIVE JAPAN からの新製品紹介

VRコンテンツ開発やVTuberには今や欠かせない「ヘッドマウントディスプレイ」メーカの雄である、VIVE JAPAN(HTC)からの新製品発表。、CESで発表されたアイトラッキング(目線)に対応した「VIVE PRO EYE」と、外部センサーを極力省ける(らしい)謎の「VIVE COSMOS」、そして未発表の「謎のヘッドマウントディスプレイ?」が紹介され、夫々のデモ機が用意された。
今のところ、こういったVRデバイスを導入する余力や場所がないので、開発に参入する予定は無いのだが、デモ時に待ち行列が長すぎてしまったので試すことができなかったが、装着と眼鏡との関係を確認できればよかったかな。

ちょっと変わったバーチャルキャスト活用方法

完全に肩透かしを食らってしまったバーチャルキャスト社の講演。
「ちょっと(約5度程)間違った未来を創る」という志向は「ニコニコ」らしくてまあ良いのだが、ビジネス的に、ドワンゴ社とインフィニットループ社がどう関わって合弁事業となったのか知りたかった。

VetualCast体験会の面白さや多様性について

あねえるたん氏がバーチャル出演。リモート講演のデモっぽい事を実演。確かに「講演内容が頭に入らない」イベント後の「打ち上げ等に参加できない」というデメリット(笑)は確かに考え物かもしれない。まさに「ぼっち」。
「VIVE PRO EYE」で対応するアイ・トラッキングの「VTuberにおけるデメリット」についても話されていた。

最新VTuber事情

Mogera調べの現在の事情。多くは個人運営が多く、収益自体も投げ銭がメインとなっているので、「VTuber自身の」ビジネスとしてはまだまだ成り立っていない模様。企業製品の広告塔だったりエンタメ以外の需要から収益を狙うしかなさそうだ。なんだか既視感を感じる。

モノビットエンジンの事例紹介

開発会社モノビット社の講演。かなりビジネスっぽさを感じた。

ヴァーチャルキャストを通じた顧客ニーズの把握とマーケティングプロモーション&VTuberコンテンツに求められる高音質とは

業務用音響メーカのティアック(TASCAM)社による講演。今回一番面白かった。
要約すると、ドワンゴ社との共同企画で誕生したオーディオデバイス「MiNiStudio」が期待したほど売れず、他の道を探っていたところ「VTuber」なるものに行きつき、実際に美少女になってイベントを行ってみたら意外な方向の需要(主にボイスチェンジャーに関する要望)と遅延に関する課題、広告に関する課題(特にダメだった部分)が分かり、新製品に向けて頑張ってる・・・といった話。ティアック(TASCAM)社は昔から広告が下手なイメージがあったが、やっと気が付いたようだ。(笑)

見えてきた?もの

VTuber活用まるわかり・・・できたかといえば、事例がテクノロジー系に寄りすぎていて、できなかったと言えそうだ。

正直、大型のヘッドマウントディスプレイの存在が、かつての3Dメガネの失敗と同じ轍を踏みそうでPSVR含めて導入を踏み切れないでいる。VRの没入感は確かに新感覚なんだけども、装着の面倒さやVRChat等に割ける(=リアルの時間を割く)時間がない年代の人間には、VRデバイスは高価すぎるおもちゃで終わりそうで怖いのだが、当サイトの広告塔としてのキャラクターを今年中に作るという企画があるので、一旦はそちらに注力しようと思う。

収益に関しては、今のところは何とも言えなさそうだなぁ。

平成同人物語

平成の終わりに

新年を迎え、とらのあなで予約していたものが届いた。
「平成同人物語」という、平成の30年間に誕生したコンテンツを中心に集めた、有名どころの作家人よるイラスト同人誌である。描かれている絵は本当に素晴らしい。

自分がコミケットに参加(「お客」というものは存在しない)したのは、かつて晴海国際見本市会場で行われていた頃。ブロンズパロットのウェイトレスコスでいきなりコスプレデビューした。
自分含め、当時の新宿2丁目界隈の女装クラブに所属する数十名のメンツで同一衣装を制作し、一堂に参加しようと計画があったのだか、衣装完成と同時に抜け駆けされてしまい、計画は終わってしまい、じぶんだけコミケ参加・・・したのは寂しかったが、同じコスプレをしていた女性と一緒に写真を撮ってもらったのが今や懐かしい思い出になっている。

当時の自分はどちらかというと、アニメや漫画よりはパソコン(もしくは異性装)に興味の方向は高かったので、コミケでの狙いは「コスプレ」「同人ゲーム」だったのだが、「同人ゲーム」の方は今ほどレベルが高かったわけでも無かった為、**買いの銭失いというケースが多かった事を覚えている。

それでも、当時見ていたアニメで思い出があるのはふしぎの海のナディア。湾岸戦争の影響で放送が飛び飛びになってしまって録画失敗が多かった為に、がんばってLDBOXを(ついでにCDも)買った事も今や懐かしい。元々、「天空の城のラピュタ」のような冒険ものが好きだった事や、キーアイテム「ブルーウォータ」を巡って果ては宇宙にまで行ってしまうという、荒唐無稽でありながらSF考証も徹底されているリアル感がワクワク感を掻き立てさせられた。
「天地無用」「ロードス島戦記」に至っては、VHS版のOVAシリーズをすべて揃えたりとか、「少女革命ウテナ」「カードキャプターさくら」「ローゼンメイデン」といった少女系は特に衣装面で大いに惹かれていった。

一方で新世紀エヴァンゲリオン(旧世紀版)」はレイちゃんのパイスーとミサトさんの癖のあるキャラクターや言い回しや作戦行動中の展開をよかったが、使途に纏わる謎や終盤の展開にはあまり興味を持てなかったし、むしろ不満でもあった。(考え直したのは新劇場版以降から。)
今でも続く「ガンダムシリーズ(宇宙世紀シリーズ)」が描く戦争は、「困ったときにはコロニー落とし」とか「ビーム兵器でなんとかなる高速戦闘」「仮面の人は大体小物」など、どうも安っぽく見えてしまったのと、プラモデル業界からのデザインの流入で無駄に世界観を広げすぎて収集つかなくなってきている所が馴染めず、「太陽の牙ダグラム」とか「戦闘メカ ザブングル」等の泥臭い人間目線の戦争もの(戦記物)にはまっていた記憶がある。

SFものが嫌いというわけでもなく、古くは「宇宙戦艦ヤマト」の異星人交流だったり、「ハイスクールフリート」の逃避行や艦隊戦でのキャラの動き「翠星のガルガンティア」のような、共存をテーマにしたものや、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の人間味ある展開に興味が惹かれた感じがした。だが、それらのファン活動というものがどういうものなのか、何が一番ファンらしいのか、いまだに理解できないところがある。

・・・と、いうように、自分の嗜好や方向性は巷とはかなりズレていたことに気が付くのであった。(笑)

同人活動はこれからも続く

上記の理由から、昔も今もいわゆる「n次創作」はあまり興味がない(権利的にはヤバイものという認識)のだが、平成の時代を経てやっとジャンルや性別を問わず「好きなものは好きだ」といえる時代がやっと来た・・・と思っている。まずは個展を開けるまでの作品作りに邁進しようと、御本を眺めながら改めて思った次第だ。

今年もがんばろう。

XP-PEN Artist22E Pro

新調した液タブ

長年?使用していた板タブ(Wacom製Intuos4/5)がだいぶくたびれてきていたのと、予備を含めて整理したかったこともあり、8月に思い切って液タブを導入することにした。
(それからあまりテストできずに時が過ぎてしまったが・・・)

ペンタブレットといえばやはりWacom製品の知名度は高いし、性能も価格も「高い」。プロ価格で中々手を出しづらい。しかし、此処にきてそれなりの表示画質であってもペン性能を維持したまま買いやすいモデルが出てきて、無償配布された漫画家やイラストレーターによるレビューを見ても評価が高い。大きさについてはかなり悩んだところだが、元々Inutos4のLモデルをメインとして使ってきたこともあり、16インチクラスでは物足りなさを感じてしまったため、液タブ初デビューに21インチクラスであるこのモデルを買うことにした。

いいところ

・このクラスで別売になりがちなスタンドが標準装備であったり、充電が必要だがペン本体が2本付属していたり、低反射シートや手袋がついていたりとコスパは非常に高い。

・公式には掲載されていないが、実はモニタ機能とタブレット機能が完全に分かれているので電源を切っていても「ペンタブ」としても使用可能。

・このクラスでペン性能が高い。8192段階を認識しながらWacom製よりも非常に軽い(Wacom製よりも)。但し、傾き検知には対応していない模様(あまり気にならないが・・・)。

・エクスプレスキーは未使用に設定可能。ゲーミングキーボードと「Rev-O-mate」と併用しているので特に必要ではない為。

・接続はタブレットHID関連にUSB、画面系はVGA/HDMI/DVIと標準的な構成のため、特に悩むところがないが、電源は3Pタイプなので変換が別途必要な場合あり。

きになるところ

・フルHDではあるが、液晶画質はやや青み系でそれなり(色域は84%を達成と表記されているが)。最近は100%達成も珍しくはないので、この部分は少し古さを感じる。

・スタンドはフレキシブルに調整可能だが、限界まで寝かせると手前側のゴム足部分が接地しない。

・老眼寄りになってきた目には、少し距離を置かないとピントが合わず、サブモニターとの共用とか、眼鏡との使い分けが必要。(笑)

・「Windows INK」のサポートはしているが、標準で無効になっているため、「OneNote」あたりで使用する場合は設定変更が必要。

・設定メニュー「PenTablet」だが、何らかの問題でエクスプローラが再起動した場合、タスクバーに出てきてしまい、設定変更不可になる場合がある。
(Win10で確認。この場合一旦再起動が必要)

・サイト表記中の「4K表示」部分は、あくまで4K表示サイズをHDに縮小して画面表示ができるというもので、表示サイズによってはあまりいい方法ではないので、結局はサブモニターとの共用なるかも。

リンク

XP-PEN公式

音楽劇ヨルハver1.2

音楽劇ヨルハver1.2とは

だいぶ前に届いていたのだけど、舞台物の感想はとても難しい。

舞台ものを嗜む

幼少のころから親がサークル「おたる子ども劇場」に参加していた経緯があり定期公演に見に行く機会があり、舞台の面白さはそれなりに知っていた。
できれば、舞台は「リアルで見た方がいい」。しかし、舞台ものは劇団四季や宝塚歌劇団のようなロングラン公演が可能な常設施設を持つ劇団以外は、上映期間が限られていたり、劇団自体が至る所で存続の危機であったりと、文化そのものが危機を迎えているように思える。
そこで、最近の傾向の一つにアニメやゲーム等のコンテンツとの「コラボレーション」が行われているようだ。キャストの配役からその衣装、舞台演出がコラボレ元のコンテンツに寄り添えるのか、下手なアニメ化よりは見どころは大きい。

その傾向はとてもうれしいが、残念ながら地方にまで至っていないのがもどかしい所。

音楽劇ヨルハとは

本編「Nier:Automata」の前日談「真珠湾降下作戦」を描いた舞台劇で、ゲーム本編に先行する形で舞台化されており、全て女性キャストが演じている。Ver1.2ではシーンに合わせて生演奏が組み込まれている。舞台転換が無い代わりに、ハーフスクリーン等を使った映像演出が入っていて、少ない予算をうまく埋める工夫がされているように見える。
舞台劇も変わったなぁというところだが、東京でのみ公演で見に行くことができず、Blu-rayを楽しみにしていた。

キャストも「Nier:Automata」で2Bを演じていた石川由衣さんがA2そのものである「2号」を演じ、ギャルっぽい性格の「4号」、熱血漢の「16号」、フードが可愛い「21号」と個性派ぞろいのヨルハ実験部隊を主役にレジンスタンス部隊との交流と悲劇が描かれていた。

購入できたのはプレミアムエディション。今では再生産の予定もなくプレミアム価格になってしまっている。ちなみに、「少年ヨルハ」は全て男性キャストが演じている。

裏テーマは本編と同じ

アンドロイドでありながら、ヨルハ部隊やレジンスタンスのどちらも仲間や家族・未来を求める心情を持ち、それが物語に幅を持たせていて、生演奏と相まって非常に見ごたえがあった。そしてヨルハ部隊の衣装が非常にかわいい。

http://sisilala.tv/myarticles/300
写真たっぷりのレビューはこちら。

良くできている舞台だったが、やはり劇場ならではの空気感もぜひ味わいたいところだ。札幌には新しく立派な劇場もできたことでもあるし、面白い企画があれば見に行きたいと思う。

YUZO KOSHIRO Early Collection BOX

7月が事実上無職で過ごすことになろうとは想定できなかったものの、期間限定ものにはほんと弱いなと思うこの頃、予約していたものが届いたのでレポート。

YUZO KOSHIRO とは何者か

正直言うと、サンプリング音源全般でしかも音声合成もやってのけるこの時代に、FM音源やPSG音源といったいわゆる「レトロ音源」というものが今日に至っても廃れることなく、SNS方面において特に持て囃される状況になろうとは思っていなかった。
個人的には、未だにPC88と譜面ソフトやMusicLALFは起動できる状態であるので、こっそりと楽しんだりすることもできるが、3DS「世界樹の迷宮」シリーズのようにあえてFM音源をBGMとして採用されたり、数十年ぶりにFCやSFC向けの新作が出たり、同人ハードとして音源チップを駆動させる外部ユニットが開発されたり、ディープな世界でかなり広がっていることも、それらを後押ししている要因なのかもしれない。

さて、本題から逸れた気がするが、このCDに書かれている「YUZO KOSHIRO」の名を見て誰だそれだそれはという人も、Wikipedia等見ていなければ今となっては多い気がするが、氏はじぶんにとってはPC88を買ってもらった高校時代からの「憧れの人」
ベーマガの音楽コーナに掲載されていた「YK-2」その人でもあり、当時最新鋭だったPC88から奏でられる「Y’s」「Y’sII」「ソーサリアン」といった日本ファルコム第一次全盛期を音楽で支えていた功労者の一人である。現在は社長業もしなからも未だに第一線で変わらず活躍されており、そしてじぶんよりも年上のはずなのに「すごく若い」。
氏のアルバムはアルファレコード時代から全て購入しており、直販で買った「Early Collection 2」以来の未完作品を含む蔵出し作品集として発売されたのが今回の「Early Collection BOX」なのである。買わないわけにはいかなかった・・・。

Early Collection BOX の中身

7枚のCDに、新規収録されたアレンジバージョンを含むおよそ300曲以上の蔵出し作品を収めるという、作者からすると拷問じゃないだろうか(汗)と思われるような、よくこんな製品が出ちゃったなぁと思う。詳しい仕様はこちらを参考に。ところがこの後・・・

ということで、追加CDが制作されることになったそうなので、実質8枚組(+ライブDVD)というある意味「ファン以外には絶対に買わない凄い製品」になっている。(そこがいい)
制作の経緯や「なぜここで止まった」かの謎について、GameWatchのこの記事が詳しい。

1980年代のゲーム音楽は、この後に隆盛するPCM音源やMIDI音源が発展途上であり、純粋にFM音源やPSG音源とガチで向かっていた作品が多かった。FM音源やPSG音源の独特の音を活かし、微妙な周波数合成やエンベローブなどをプログラミングの力業で実現しているところが聞きどころ。
他、諸事情で世に出なかったという「アクトレイザー2」のSFC版が収録されている。

感想

クリエイターやっている方はわかると思うが、世に出る製品の陰には、こういった膨大に積みあがった「プロトタイピング」の残骸が出てくるものだ。未完の曲を聴くと今まで見えてこなかった氏の「素の部分」が垣間見られる。素に近い音源の音と見えてこなかった「素の部分」が楽しめるこのBOXはファン必聴とも思うが、あくまでもレトロ音源アルバムとしてみる場合は、ちょっとお値段高いとも思う。